Shigemitsu Morokami

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研究紹介

脳における視覚情報処理メカニズムの解明と、そこで得られた知見に基づいた 広告認知及び広告効果モデルの構築という研究目的を達成するために、 現在、以下の大きく分けて4つの方向から研究を進めています。 (4つの研究は、研究をはじめた時期の順に並べてあります。)



1.連合記憶の神経回路モデル

近年,脳研究は大きな注目を集め,多くの分野で研究が行われている。 その中でも,脳の高次機能である視覚情報処理の解明はもっとも注目されているテーマの一つである。
これまでの生理実験や,解剖学的な知見から,物体の形状に関する情報は低次視覚野から下側頭葉皮質(IT), 特にTE野へ送られて認識がなされると考えられているが,同時にこの領域は視覚性の短期記憶および 長期記憶が保持される場所でもあると考えられている。
また,最近では,それまであまり注目されることのなかった,嗅周皮質が記憶の形成やある種の連合の保持に本質的に関わっていると考えられるようになり,嗅周皮質の担う多くの機能や,他の領域との関連がにわかに注目されている。
本研究では,主要な生理学的知見を基に,嗅皮質と側頭葉TE野の相互結合からなる神経回路モデルを構築し,連合記憶(明示的記憶,受動的記憶)メカニズムの解明を目指す。


key word:ニューロコンピューティング,認知科学,学習,記憶,短期記憶,長期記憶,側頭葉,TE野,嗅皮質,嗅内皮質,嗅周皮質,刺激選択的順応,DMSタスク,PAタスク,recency細胞,可塑性

2.選択的不感化理論に基づく文脈依存的な情報処理のモデル

脳の記憶系は、同じ入力刺激から文脈に応じて異なる情報を想起することができるが、 その仮定を反映したニューロン活動がサルの下側頭葉皮質において観察されている。 しかし、このような文脈依存的連想を神経回路網によって実現しようとすると、 文脈情報と想起すべきtargetとが多対多に対応することに起因する大きな計算論的 困難が生じる。
本研究では、一部の細胞を文脈に応じて選択的に不感化するという手法を用いて この問題を解決し、文脈依存的記憶課題を実行する神経回路モデルを構築した。 このモデルは下側頭葉の構造や生理学的知見と整合しており、生理実験のデータを よく再現するだけでなく、これまで説明がつかなかった現象に説明を与えるもので ある。 このことは、脳が選択的不感化の原理を用いて文脈依存的連想を行なっていることを 強く示唆する。

key word:非単調連想モデル,軌道アトラクタ,積型文脈修飾,文脈主導型連想,有限オートマトン

3.複数属性を持つオブジェクトの認知メカニズムに関する研究

特徴統合に関するこれまでの生理学・心理学的な研究から、 異なる属性の特徴同士の統合に、空間的注意が関与していること、 頭頂葉が注意に関連した活動を行なっていることがわかっている。 しかし、特徴同士の統合したものがどのように表現されているのかや、 それを実現する神経メカニズムなど、具体的な部分では、まだ未解明な 部分が多い。
本研究では視覚心理実験を行ない、特徴統合がどのような方式で 行なわれているのか、また、注意が特徴統合にどのように介在しているのかを 詳しく調べる。 さらに心理実験の結果を基に、特徴統合処理の心理モデルを構築する。

key word:視覚認知メカニズム, フラッシュラグ効果,特徴統合, 作業記憶, 情報表現, 2属性仮説

4.脳科学的知見を応用した広告認知・広告効果モデルの作成

近年、生理学や認知心理学といった脳科学の分野ではヒトの認知・記憶・思考等の様々な情報処理機能が解明されつつあり、これらの成果を多分野にわたって応用する動きがある。 一方で、広告の効果は人の情報処理に依存する要素が強いと考えられるにも関わらず、まだ脳科学の知識が十分にこの分野に融合していない。
そこで、本研究では、脳科学的な視点に立った広告認知及び広告効果モデルの構築を行なう。さらに、独自に開発したペンタブレット装置による視線追跡実験により、仮説の検証を行なう。

key word: 広告・広報認知モデル, 広告効果, 実証的研究, ペンタブレット装置, ニューロ・マーケティング
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